「こむら返り」の予防と対策
「こむら返り」が起こる理由
寝てると足がつり、痛みで目が覚めてしまう方、いらっしゃいますよね?経験された方、多いのではないでしょうか?
「こむら返り」が起きるときは、立って活動しているときではなく、寝ている時やプールで泳いでいるとき、片足を組むとき、もしくは産後のお母さん達などに頻発しています。
なぜでしょうか?
実は、こむら返りは、「骨盤のゆがみ」で起こることがほとんどなのです。
骨盤の後面には、下肢の後面につく筋肉が付着しています。
横から見た画像
膝から下は、、、
また、「こむら返り」が頻発する「ふくらはぎ」は大腿骨からおこり、アキレス腱となって足の関節についています。
この「ふくらはぎ」に「こむらがえり」が起こりやすいので「骨盤」と繋がりがあるということです。
「ゆがみ」には色々なパターンがありますが、現代人はとにかく歩くことを忘れています(歩行不足な方が多い)ので、腰や下肢(股関節や膝関節など)の関節に必要な荷重がかけられないことが多く、関節が必要以上に緩んでしまう(ネジが緩むのと同じような現象)ことがほとんどなのです。これによって、非荷重性(緩んでしまった状態)の「ゆがみ」が誘発されてしまいます
よって、関節をまたぐ大腿や下腿の下肢筋肉は、必要以上に引っ張りの緊張をし続けていています。そ れと同時に、軟らかい弾性体の筋肉は、伸ばされれば元に戻ろうとする習性がありますね。 ゴムを引っ張って離せば元に戻りますよね?
それと同じです。
「こむら返り」は、その必要以上に緊張してしまった筋肉が元に戻ろうとするときに発生する、一過性の収縮反応と考えられます。ゆえに、無意識で起こります。
プールで泳いだり寝ている時に起きる…。。
よく考えてみれば、プールで泳いだり、寝ている時は、足が地面に着いていない非荷重(体重がかかっていない)状態です。
ただでさえ関節の捻挫(ゆがみ)で緩んでいるところに、加えて非荷重(体重がかかっていない)状態をつくれば骨盤関節で緩みっぱなしの現象が起こり、引っ張りで緊張した筋肉は正常に戻ろうとして”こむら返り“の反応を起こします。
「こむら返り」の予防
こむら返りが起こらなくするには、とにかく、「よく歩く習慣」を身につけましょう
なぜなら、『こむら返り』がしなくなるからです。
例えば、歩かないと関節に必要な荷重がかからなくなり弱ってきます。
関節が弱ってくる(軸がズレる)と関節をまたぐ筋肉は関節を支えるために緊張します。
赤矢印は「軸のズレ」 青色矢印は「筋緊張」
その必要以上に緊張してしまった筋肉が元に戻ろうとするときに発生する
一過性の収縮反応(ゴムを引っ張って離せば元に戻る原理と同じ)
それが『こむら返り』です。
つまり、関節が弱って起こる『こむら返り』を無くすには、関節を強くする『歩行』が必要になります。
だから、とにかく「よく歩く習慣」を身につけましょう。
「こむら返り」になったら…
足首を思いっきり起こして下肢全体に体重をかけてみましょう。
なぜなら、「こむら返り」が起こらなくなるからです。
例えば、プールで泳いだり寝ている時に、こむら返りは起きたりしませんか?
プールで泳いだり、寝ている時は、足が地面についていない非荷重(体重がかかっていない)状態ですよね?
上図は骨盤を左側から見た図になります。
非荷重(体重がかかっていない)状態により上半身を支える力がなくなり偶力が働き関節が赤矢印の方向に緩みます。それにより、後面の筋肉は必要以上に(黒矢印の方向に)引っ張られる緊張が発生します。
これが「こむら返り」の発生機序になります。
つまり、「こむら返り」を起こらなくするには、両足を地面にしっかりとつけてあげればいい(体重をしっかりかけてあげる)ということです。
だから足に「こむら返り」が多い人は、足首を思いっきり起こして下肢全体に体重をかけてみましょう。
就寝中に「こむら返り」になったら
就寝時にこむら返りになったら、足裏を壁につけて体重をかけてみましょう
なぜなら、こむら返りが落ち着くからです
例えば、こむら返りは足裏全体に体重をかけられていない時に起こりやすいです
足裏全体に体重をかけてあげるとこむら返りは落ち着きます
だから就寝時にこむら返りになったら、
足裏を壁につけて体重をかけてみましょう
産後のお母さんにも起こりやすい「こむら返り」
また、出産後の母体に起こりやすいのは、出産時にお腹を強く圧して出産 した場合に骨盤が過剰に開いてしまうことや、正常な出産でも産後に腹帯 をしないことによって、開き緩んだまま腰が固まってしまった場合などに起こりやすいです。この場合、腹帯をしなおして、すこぶる歩いて腰を正 常に戻すことが必要です。
「こむら返り」で悩まれてる方は、以上の理由からゆがみ(骨盤の捻挫や関節の緩み)を治すことが治癒への秘訣となります。
当院でゆがみ(骨盤の捻挫や関節の緩み)を改善させ、足の「こむらがえり」は止めることが出来ます。
しかし、その後は ご自身で生活の中で歩く習慣を作っていただき、関節を正常に締めていく動作を続けることで完治となります。
腿裏に「こむら返り」が多い人は、
腿裏を使うようにしましょう。
なぜなら、こむら返りが減るからです
例えば、歩く時、足を前に出さずに踵を上げずに足を後ろに返す(プレスイングを意識して歩く)ようにすると仙腸関節から腿裏に圧力がかかります。
つまり、腿裏をよく使うということになります。
そうすると、こむら返りが減ってきます。
だから、腿裏にこむら返りが多い人は、腿裏を使うようにしましょう。