『マッサージ』『ストレッチ』は逆効果!

肩が凝ったりすると、辛いので、肩をちょっと抑えてみたりするのはよくある行動です。

一時的に楽な感じになり、その爽快感から、毎度つらい感じが出てくると、自分で抑えたり叩いたりして対応することでしょう。

しかし、経験されてるのでお分かりかと思いますが、始めは優しく抑える だけでも大丈夫だったのですが、段々それだけでは症状がおさ まらず、エスカレートして押す力が強くなり、やがては人に押してもらうようになっていく。

揉んでもらっても…物足りなかったり、揉んでもらってもすぐに肩がパンパンに張ったり…

というのはよくある話です。

しかし、その肩こりとなるものを本質的に改善するには、なぜそのような張り感や詰まり感がするか理由を理解しておかないといけません。

例えば、真ん中に支柱をおいたテントを想像してください。

これを作るには一本の支柱を真ん中に通して、左右前後の地面にテントの杭を打ち安定させますね。 支柱が何かの拍子で支点を狂わせ、左側に傾く力がかかるとしたら、テントはどうなるでしょうか?

テントは、右側の膜を張ることによって、倒壊を防止する役目をします。

 

しかし、その膜を上から何かしらの外からの圧力がかかれば、膜がダルダルになってしまい…

 

テントを保持している杭も緩み、もはやテントは建つことができないことでしょう。

 

その場合、これを復元するには、

 

支点の位置異常を改善

膜の張力の改善

何かしらの外からの圧力をかけない

 

などの改善策で、また元の力強いテントが再構築できることでしょう。

 

これを、人の首周辺に見立ててください。

頚椎という-本の支柱があり、周りには僧帽筋を始め沢山の膜があり支柱を安定させている。それによって頚椎の上にある頭を安定させている。

何かのエネルギーを与えた結果、支柱が不安定になったとしたら、筋肉という膜が一生懸命その倒壊を防止する役目をするのですが、マッサージで強圧を加えることで膜を緩ませ、その結果、支柱の不安定を生む。

ただし、人間は生きているので必ずそれに抵抗します。

 

緩めば、それを補うように膜の強化を図るんです。 そうすると、前にも増して頑固な筋群に変わり、ちょっと揉むだけではビクともしなくなります。

 

そうなると、自分の力ではもの足りなくなり、力の強い方に押してもらう。

そして更に強い力でそれを体が修復する。そしてもっと強い力で….。

そうなっていくうちに、筋群は膨隆し、硬くなり、異常になる。

こういったことが繰り返されていくのです。

しかし、人間の防御にも限界があり、それにも増して膜を緩ませれば、軸が不安定になるのは想像つくでしょう。

 

 軸が不安定になれば、脳を抱えている頭はグラグラになり平衡が取れなくなります。

そうなると、やがてはめまいや頭痛になることも想像つきます。

 

これを治すには、テント修復と同じように、

軸を安定させる、

膜の異常緊張や弛緩を回復させる

外からの力を極力加えないようにする

 

上記の環境整備をしていくことが必要になります。

 

これによって、めまいや頭痛なども起こらなくなっていきます。

 

頭痛やめまいは、いろんな原因で起きますが、こういったことでも原因の一因となることをご理解しておく必要があります。

 

当てはまる方は、少し思い止まって、なぜ肩が凝るのか(なぜ、支柱の不安定や筋の張力が冗進しているのか)を普段から考えてみください。

考えてみて過ごし方を改めるようにしてみてください。

 

あ!

『ストレッチ』も全く同じことですよ!

 

よくある上記のストレッチなんかも逆効果です。

余計に軸が崩れ、調子が悪くなります。

原因は筋肉ではありませんからね。

軸が崩れたことによる筋肉の防御反応です。

 

疾病を本質的に改善するのは、疾病を作る因子の除外がすべての基本です。

(症状を根本的に改善させるには症状が発症する原因となるものを除去することが何より大事になります)

 

 

ストレッチのやり過ぎは、確実に関節を痛める

関節にとって滑りやすい状態(動きやすい状態)は“荷重をかけている時”とお伝えしました。

つまり逆の状態は、“滑りにくい”状態(固まって動きが悪い状態)となるわけです。

 

滑りやすい=動きやすい

滑りにくい=動きが悪い

 

関節が滑りにくいなら、外からの刺激を上手に逃がす事ができませんから関節に負担がかかってしまいます。

要するに怪我を起こしやすくします。

関節の動きの硬さを“筋”の問題として長くストレッチを行うと、関節が互いに引き離されていく力が加わり、まさにこの状態に陥るわけなんです。

また筋肉は弾力があるからこそ急激に縮めたり伸ばしたりする爆発力になるわけですが、これが長時間 のストレッチで伸びきってしまうと、つまりは伸びきったバネのようになってしまうわけですから本来 の力が発揮できません。

さらに関節が離解されると、それだけ神経の情報伝達距離が延びますから、 普段より遅れて情報が入る訳です。

つまり、力の入り方がワンテンポ遅れてパフオーマンスが数%下がると言う事です。

ストレッチは現代において『良いもの』 とされ、皆さん、疑いも持ちませんが、正しく実施しないと “身体を壊すもの”となるわけなんです。

 

ストレッチが良くないなら何をすれば良いの?

 

まずは運動前にストレッチから入るわけでなく、ウオーキングなどでウォーミングアップを行った後にストレッチをする事が良いでしょう。そうする事で、関節の潤滑(油差し)を獲得できます。

説明してきたように関節の滑らかさを獲得してからストレッチをするのとそうでないのでは効果が180°違う訳ですからこの順序になります。

そして、ストレッチの基本中の基本は“気持ちの良い範囲で止めて自然呼吸を2~3回’’です。この順序と原則を守っていれば問題がおきる事はありません。

基本に忠実に、順序をまもって正しく行えばストレッチはとても有効な運動だと思います。

力づくでストレッチをしない、ほんのわずか少しストレッチをかけてあげるだけで十分です。

なんなら、優しく手の掌で摩る(撫でてあげるだけで)で十分です。

 

 

ストレッチは、必ずウオーキング等を行った後、関節の状態を良くしてから最小限に行うようにしましょう。

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