自転車は腰に良くない?
まずは骨盤の仕組みを知ろう!
骨盤(仙骨と腸骨)の仕組みは、ワインコルクに似ていて、栓するときに三角形のコルクをギュッと口に押し込み安定させるようなイメージで考えていただくとわかりやすいかと思います。
もし、ワイン瓶の口がコルクより大きすぎたり、また押し込む時に瓶が不安定だった場合、コルクでしっかり栓をすることができません。
下が安定して、上からまっすぐ力がかかった時に、初めて安定した強い栓が出来るのです。
人の体も同様に、上からまっすぐに上体重(上半身)がかかり、下半身(骨盤)が安定のもと受けなければ、 しっかりと直立することができないのです。
このような(仙骨と腸骨の)挟込み関節をテーパージョイントといいます。
自転車のサドルが、テーパージョイントを壊してしまう!?
腰の安定は、上体荷重を仙骨で挟み込んで成り立っていることはお解りいただけたでしょうか。
しかし、自転車はこの(仙骨と腸骨の)挟込みジョイントに悪影響を及ぼします。
恥骨をつなげている軟骨の、恥骨結合という柔らかい部分に、ちょうど自転車のサドルが喰い込むのです。
下から(突き上げられる力が発生して)恥骨部分の結合に対して離開力を働かせ、その力は仙骨と腸骨の挟み込み関節部分も離開させてしまいます。
いわゆる捻挫の状態です。
こうなると、知らずと腰に力が入らなくなったり、腰痛が発症したり、歩くスピードが遅くなったり、疲れやすくなっていきます。
また自転車に乗ることで振動が発生してその振動が捻挫した関節(恥骨結合の離開と仙骨と腸骨の挟み込み関節の離開)に伝わり、余計に骨盤の状態が悪くなります。
非常に厄介な損傷です。