おでこにつける「熱さまシート」や「湿布」では熱は取れません

「熱さまシート」で熱取りは控えましょう

なぜなら、それでは熱が取れないからです。

例えば、子供が発熱した時に、よくおでこに「熱さまシート」を貼っている方を見かけます。

あれは通常のシップと比べて抗炎症剤などの有効成分が除かれたほか、あまり成分に変わりはありません。

冷却シートも皮膚の表層を気加熱で奪うだけのもので、頭の中まで冷却できるものではありません。

 

東京女子医大小児科、社本先生の報告では、 4~15才の入院中の患児15名に熱さまし用冷却シートの解熱効果について検討した結果、熱さまし用冷却シート使 用前後で全例に解熱効果を認めなかったという研究報告が出ています。

むしろ長時間このシートを貼る事は、皮層からの放熱機構を邪魔してしまう事で、脳の温度を上げてしまう事も予測できます。

 

頭の中には沢山の水分があり、発熱した子供が40度近くあるとすれば、とてもじゃないけど一枚ペタンと貼って熱を奪う事はできません。

発熱は細菌やウイルスを殺菌する免疫反応の1つですから、まず慌てない事が大切。

発熱時に心配な1つの要素は脳炎ですが、頭部を氷枕で冷やし熱を奪う事で脳炎はかなり予防できます。

またその時、身体を保温する事で全身血行が生理的になり、熱の放散を促してくれます。体から汗がよく出てくるのでマメに衣服を交換してあげましよう。

子供だけでなく、これらの対処は大人もまったく同じです。

慌てて解熱剤、風邪薬を多量に服用したりしないよう注意が必要です。

 

身体は保温
頭部は氷枕で熱取り

 

 

話が長くなりましたが、

 

一言でまとめますと

「熱さまシート」では熱が取れないということです

だから「熱さまシート」で熱取りは控えましょう。

 

シップは患部を冷やしてくれる?

 

 

湿布も出来るだけ控えましょう

なぜなら、「熱さまシート」と同じく熱は取れないからです

例えば、大手シップメーカーの試験によれば自社シップ剤を貼った場合、冷感シップだと3度、温感シップだと2度ほど皮層表面の温度は低下すると研究報告が出ています。

しかもこれらの温度低下は湿布剤に含まれる水分が蒸発する時の気化熱によるものとされています。

温度低下は皮膚の表面温度だけで筋肉は全く温度変化はないと試験結果を発表しています。

 

上記のように大手のメーカーが発表しているんです。

 

つまり、シップでは…

皮膚表面の温度が気化熱によって少し下がる程度のもので、患部の深部の熱を奪う力はない

と言う事です。

 

製造元が上記のように発表してるので間違いありません。

 

さらに詳しくお伝えしますと、冷温シップ、どちらも表面温度が2度ほど低下していること。

温シップであれば温度が上がるはずと思っている方も多いと思いますが、温シップもトウガラシ成分などで暖かい感じがするだけで、実際は気化熱で熱を奪われ皮層の温度が低下しています。

つまり、どちらも同じようなもので、用途の使い分けは「暖かい感じが好きか、冷たい感じが好きか」ぐらいのものとなります。

 

 

まとめ

 

シップは気化熱によって皮膚表面の温度が少し下がる程度のもので、患部の深部の熱を奪う力はない
湿布により表面温度が少し下がっても、ほとんどの方が貼ったら長時間貼りっぱなしにしてるので、シップにより患部は密封するので蓄熱していきます
患部の熱を奪うどころか、蓄熱するという…

 

 

話が長くなりましたが、要は湿布でも熱さまシートでも熱は取れないということです

だから湿布も出来るだけ控えましょう。

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